今回は、信頼関係を築く上で、ついみなさん忘れがちな事について紹介していきます。
この事をしっかり考えておかなければ、信頼関係を築くことが出来ないどころか、気付けば自分ひとりになっていしまっているという状況にもなりかねません。
考えなければならない事とは、別に難しい事ではありませんので、今回の記事をしっかり読んで明日からの信頼関係の構築に役立ててください。
まずは、ある体験談をご覧いただきます。この体験談を読むことによって、信頼関係の基本とも言えるべきものが見えてきますので、体験談もしっかりとご覧ください。
信頼関係に悩んだ体験談
信頼関係の崩壊
私は高校時代剣道部の部長をしておりまして、県内では強豪校で関東大会出場を目指していました。団体戦では大将をさせてもらっていました。
強豪校とあって毎日の練習がきつかったですし、試合に負けると顧問に怒られ、練習のメニューがきつくなったりしました。
それでも部長という自覚もありましたので、人一倍自分に厳しくするようにしていました。
練習だけでなく、大会運営、生徒会の会議など部長ならではの仕事も精力的にやっていました。
ただ、一時期試合で個人的に負けが続くことがあって、顧問には怒られることはもちろんのこと、周りの部員に批判を浴びせられました。
同期だけでなく後輩にも批判されたんで本当に孤独な日々が続きました。親にもしょっちゅう説教され、とにかく精神的に追い込まれたことを覚えてます。
その時にはこんなことが頭によぎりました。
「試合に出たくない」
「批判ばかりしてなんで助け合わないのか」
「部長をやめたほうがいいかも」
こんなことを思いながら、毎日練習の指揮をとっていました。
考え方の転換
ただ、毎日あきらめないで必死に食らいつくことで結果も出る様になり、公式戦で最高のパフォーマンスをだせました。
たとえば、埼玉県1位の学校の大将にチームの勝利を決定づける一本勝ちをおさめたことは今でも鮮烈に覚えています。
関東大会出場という目標を果たせず引退してしまいましたが、終わってみて時間がたてばたつほど自信になりました。
やはり大事なことはとにかく食らいつくことが大事だと感じました。正直毎日必死でしたので、冷静に物事を考える余裕がなかったです。
でも頼れるのは自分しかいなかったです。とにかく何回も壁にぶつかって跳ね返されて、でもまた立ち向かっていくことで道がひらけたなと感じてます。
確かに悔しいところもあります。あんなにかけてやってきたのに目標を達成できませんでしたし、「ああすればよかった」と思うこともありますし、自分の足りないところが露呈されました。
でも積極的に失敗をたくさんすると、「もっとやってやろう」という向上心につながりますし、新たなチャレンジをポジティブにできると思います。
信頼関係を築く上で大切な事
体験者の考える信頼関係
今思うと、あの場で余裕をもって考える余裕はなかったとは思いますが、「こうすればよかったな」と思うことはあります。
ひとつは「自分ができることに執着すること」です。
人間一人ですべてのことができるわけではなくて、意外ともろいものだと感じてます。
ただ、お互いに助け合ってやっていけば物事はうまく進むと思います。
なので、今思うことはもう少し周りに頼ればよかったなと思っています。
人間迷惑をかけるのは当たり前です。でも自分のできることで助けなければなりません。
そうすればより一層お互いの信頼関係が強固なものになったと思います。
もうひとつは「自分に自信をもつこと」です。
たとえ試合に負け続けても、「おれなら勝てる」と。練習を人一倍追い込んでやってたので「こんなに練習してるのだから、実力を出して負けたら仕方ない」と考えるべきだったと思っています。
試合で「勝たないといけない」と思い詰めるといい結果につながらなかったです。意外と自然体でいる時の方が試合でいい結果が出ました。
ですので、「自信をもつ」という事は非常に大事だと思います。
信頼関係で必要な事とは?
そもそも信頼関係とは、どのような状況で生まれるものでしょうか?
実際に責任ある役割を任された人は、まず自分がしっかりしなければ!と奮起する人が多いと思います。
これはもちろん非常に大切な事ですが、この時点で考えておかなければならない事があります。
それは、自分に出来る事・出来ない事をしっかりと把握して、出来ない部分は周りにちゃんと手伝ってもらうという事です。
責任ある役割に奮起するあまり、自分が苦手な事・出来ない事もやってやると空回りしてしまう人も多いと思います。
このような壁を乗り越えて人は成長していくものですが、これにより下の人間に迷惑をかけてしまっては、信頼関係を築いていくことは出来ません。
不信感という感情が生まれてしまい、これが信頼関係を築くということの邪魔をしてしまいます。
そして周りの助けをもらう事によって、信頼関係というものを築きやすい状況が生まれます。
頼るところは頼ってくれるという気持ち・行動が下の人間に安心感を持たせます。
もちろん何でもかんでも頼ってしまっては、信頼関係は築けません。この自分に出来る事・出来ない事の区別をしっかりし、頼る事・自分でやるべき事のバランスを考える事が重要になってきます。
そうやって全体で乗り越えていくうちに、自分が出来る事も多くなってきますし、それによって周りの人間にも余裕が出てきます。
こうして信頼関係というものは生まれていくのです。
何でもかんでも自分がやってやるから、周りは安心して付いてこい!ではなかなか物事がうまく進みません。
物事がうまく進まないという事は、不信感につながりますので、責任ある役割だから自分でやる!というのではなく、周りの人も巻き込んだうえで一番うまく行く方法というものを考える様にしましょう。