今回紹介するのは、親の育て方で子供の性格に影響を与えるのかということについてです。
子供の性格とは、元々その子が持っていた部分も大きいとは思いますが、親の育て方で子供の性格が変わってくることは大いにあり得る事です。
この事をしっかりと認識し、そして普段の育て方に組み込んでいかなければ、子供の性格が大きく歪んでしまう事もあります。
ではどんな部分が子供の性格に影響してしまうのか、今回はそのひとつを紹介していきたいと思います。
これを知らなければ、望んでいる事と正反対の悪影響を与えてしまう場合もありますので、じっくり読んで是非参考にしてください。
まずは、親の育て方が子供に影響するという事が分かる体験談をご覧いただき、その後知っておいてほしい事を紹介していきます。
親の育て方が子供の性格に影響を与えると実感した体験談
買い物での子供の駄々
皆さんにも、子供と一緒に外出した時に、出先で子供から「あれ買ってほしい」とせがまれた経験があるのではありませんか?
一度買ってあげると、次も言ってくるかもしれないし、我慢させる経験も必要に思います。
とはいえ、買わなければかわいそうな気もするし…。周りを見てみると、スーパーのおもちゃ売り場で、母親におもちゃを買ってもらいたくて駄々をこねる子供が。
周囲の目もあるので、その母親も最初はしかりつけていましたが、最後には渋々買ってあげている人が少なくありません。
そういう私も、一緒に近所のコンビニやスーパーなどに出かけると、必ず何か一品買ってあげています。
何か買ってほしいと毎回せがまれ、買わなければすねられ、最悪の場合は泣き叫びます。
しばらく口を聞いてくれないこともありました。
心のどこかでは、「何でも買ってもらえる」と子供が誤った認識を持ってしまうのではないかという不安がありながらも、その場ではいつもそうせざるを得なかったのです。
親から子供への影響
そんなある日、子供が通う保育園の先生と面談する機会があり、子供の保育園での様子と、先生の考えを聞きました。
先生の子どもに対する評価は、「お子さんは精神状態もすごく安定していて、お父さんお母さんから愛情をたっぷりと注がれているのがよくわかります」というものでした。
「それは、出かけたらいつも何か買ってあげてるから…」と内心では思いましたが、具体的にどういうことなのか尋ねました。
すると、「例えば、お子さんがおもちゃで遊んでいるときに、別の子が同じそのおもちゃをほしがると、嫌な顔もせずにその子におもちゃを譲ってあげるんです。独り占めしようとしないんです。」と先生は言いました。
その意味を、その面談中には理解できませんでしたが、結果的には良い方向に子供の成長が向かっているのだと知りました。
振り返ってみると、毎回何かを買い与えるとはいえ、金銭的な問題もあるので、「これは無理だけど、こっちならいいよ」などといったやりとりもしていましたし、子供の中でも妥協点を探す、という経験は積めていたのかもしれません。
親の育て方が子供に与える影響
体験者の考える育て方
その後、自分なりに子育てに関する勉強をしたり、経験を積んだことで思うことがあります。
子供にとっては、まずは「安心」が重要だということです。
安心という基盤を作ることで、子供の精神状態は安定します。
子供は、自分のものをほしがります。大人でも同じですが、独占欲、所有欲があります。
つまり、「これは自分のもの」という安心感を子供に与えることが先決で、それを何度か繰り返すことで親子の中に信頼関係も生まれます。
そうなれば、「今日はお金がないから買ってあげられないけど、次に買ってあげるね」といった交渉も効きますし、子供の中でも安心感と信頼関係の基盤の上で、妥協点を探し、それを受け入れられるようになるのだと思います。
そこから、我慢させることを覚えさせても遅くはありません。
ただし、重要なのは「子供が言うものをいつも何でも買い与えるわけではない」という部分です。
それを続けると、おそらくは交渉の余地もなくわがままな子供に育つでしょう。
「子供個人のものを買い与える」ということが安心感と信頼関係を築くのに重要であり、その中に「交渉」と「妥協点」を用意してあげることが重要です。
逆に我慢させすぎると、他の子どものものを無理に奪ってしまったり、何とか買ってもらおうとあの手この手を繰り返すうちに、問題行動へとつながり、誤った学習をしてしまう可能性もあります。
もちろん、子供の性格にもよると思われますが、買い与えるということは悪いことではなく、むしろ良いことなのだと思います。
重要な部分が何なのかを親が認識していれば、ですが。
子供の性格への影響を考慮した育て方
今回の体験談の話は、確かに育て方で子供の性格に影響するという分かりやすい話だったと思います。
今回の体験談で学ばなければならない事は、子供に我慢を覚えさせたいからと言って、買い物時に何も買ってあげないなどの、無理に我慢させるような事をしてはいけないという部分だと思います。
そうしてしまうと、我慢を覚えさせようと思ってした行動なのに、我慢は覚えられず、更には周りのものを全て欲しがってしまうような悪影響も及ぼす可能性もあります。
このように、親の育て方が子供への性格に影響する事は分かったと思いますが、その結果子供へ及ぼす影響も考えなければならないという事も大切だと感じたと思います。
普段の生活の中で、そこまでいろんな事を考えながら子供を育てていくという事は簡単な事ではありません。
しかし、これを疎かにしてしまうと、子供に悪影響を与え結果的に更に子育てが大変になってしまう事も考えられます。
子供の為だけでなく、子供の成長は、結果自分の労力を減らすことにも繋がりますので、ひとつひとつ解決していくことが大切になります。
まずは、今回紹介した記事を参考にしていただき、今あなたが子供に悩んでいる事、そしてその対応としていている育て方をもう一度考えてみて、その育て方をした場合に子供がどう感じているのか、感じた結果どういった行動にでるのか、という事まで考えてみてください。
いきなり育て方を変える必要はありませんので、少し余裕がある時にこの事を考えてみていただければと思います。
親の育て方で、子供の性格は必ず良い方向に転んでいくものと思っています。焦らずひとつひとつ考えてみてあげてください。