ニートの兄弟という問題を解決する場合に大切な事を体験談から学ぶ

今回紹介するのは、兄弟がニートで悩んでいる人へ、社会復帰を望む場合に大切な事についてです。

兄弟がニートというのは、ただ働かないだけではなく、家族全員のストレスの原因ともなり、家庭全体の雰囲気にも影響する大変重要な問題です。

現状のままではいけないという事は、ニートの本人を含めて全員が分かっている事ですが、なかなか解決というのは難しいと思います。

変に解決しようとすると、拗れが生まれてしまい事件になってしまう事もありますので、慎重な行動が必要になります。

今回はそんな兄弟がニートという問題について、そんな状況で悩まされた体験談をご覧いただき、そこから見える対処法を紹介していきたいと思います。

それではまずは体験談をご覧いただき、その後に対処法を紹介していきたいと思います。

ニートの兄に悩まされた体験談

ニートの兄との生活

家族の人間関係に悩んでいました。当時は非常にコミュニケーションが少ない家庭でしたので、あまり会話などは無い状態でした。

会話があっても事務的なもので、最低必要限の会話だけで生活しているものでした。

当時の家族構成としては、父、母、兄、私の4人家族で、悩みの元は兄でした。兄が無職で就業意欲、進学意欲の無いニートと呼ばれる生活をしていました。

兄はもう成人もしており、私は弟として心配をしていましたが、あまり会話はしないで放っておく事が多かったです。

そのため、兄もニートの生活をずっと続けている状態でした。

兄の事が心配で、父や母に相談をした事もありますが、答えは決まって「本人がそのうちに何とかする」「働く気になればやる」と言ったものでした。

私はそれでも、兄がやる気を持っていない事を確信していましたので、直接、兄に話をする事にしました。

兄への説得

兄に話をしようと思ったのは、誰もニートの生活について干渉していない事から、本人もそれで良いと考えていた事が原因ではないかとの考えもありました。

そのため、現状は良くない生活をしている事や働いた方が良い事について直接、話をするつもりで兄と対面しました。

兄と話をすると、あからさまに不機嫌な態度になり、それでも責めるように私は兄の生活についてどんどん話を進める対処法をしていました。

すると、兄は怒ってしまい、家庭内暴力と言っても過言ではない暴れ方をしたので、私では手を付けられなくなり、放置する事になりました。

ニートの兄弟への対応で大切な事

体験者の考える対処法

当時では、兄に現状のニート生活を指摘して、しっかりと働けるような意思を持ってほしいと思い責めるように話をした事が失敗だったのかもしれません。

本人は怒りで我を忘れてしまい、暴力行為をしてしまったのです。

それからも父や母は兄に干渉する事なく、現状のニート生活を認めていましたので、兄の生活や考え方は変わる事はありませんでした。

兄の意識を変えられなかったと言う点で私は人間関係に失敗したと思います。

当時は、兄が全く働く意欲が無い、怠けているだけと思い込んでいたのが失敗の原因だったと後から後悔しています。

元からコミュニケーションが少ない家庭でしたので、兄ともっと会話をするようにして、心を開いてもらってから話をする事が大切だったと思います。

また、働いていないニートの状態であっても、原因を考える事から始めたら良かったです。

兄は元々、内向的な性格をしていましたので、社会に出る事への不安などがあったのではないかと今なら思えます。

対処法としては、しっかりとコミュニケーションを取れる状態まで人間関係を築く事、兄を責めるのではなく、一緒に今後の事を考える事が最適だったのではないかと思います。

兄を責めてしまったので、本人はどう対応して良いのか分からない状態になり、怒ったのではないでしょうか。

今後、社会に出て働いて、一人で自立するまでどうすれば良いのか、一緒に悩んで、一緒に解決方法を探してみる事が最適の対処法だったではないかと思います。

兄弟がニートの場合に大切な事

先ほども述べましたが、兄弟・家族にニートがいると、働かないという問題だけでなく、家族全体の歯車が狂ってきます。

ある意味兄弟という立場でいるあなたが一番ストレスが溜まる状況に置かれていると言えます。

では、ニートの兄弟がいるという問題を解決するにはどうしたらいいのかという問題ですが、体験者のしたことはあながち間違ってはいません。

ニートがなぜニートで居続けられるかというのは、当たり前の事ですがニートで居られる環境が問題になっています。

体験談の様に、親が何も言わないという状況だと、本人がやる気にならない限り絶対に問題は解決しません。

そして、ニートの時間が長くなれば長くなるほど、その環境から脱出しづらくなってきます。

人というものが生きていくうえで起こる人間関係の問題は、いつでも円満に解決できるというものではありません。

時にはぶつからなければ解決できない事もありますし、力技が必要な時も出てきます。

そして今回の問題で言うならば、その役目は兄弟であるあなたが一番適任となります。

親が前に出てしまうと、子供というのは何を言われてもまず反抗という態度をとってしまいます。そうなってしまえば解決も何もあったものではありません。

兄弟という立場でいるあなたが、ニートでいる本人にプレッシャーを与え続ける事が大切な事です。

もちろん相手が逆上しすぎないように、様子を見ながらプレッシャーを与えなければなりません。相手に働かせるというよりは、まずは居心地が悪いと思わせなければなりません。

ニートという状況が数年も続いてしまえば、それこそもう何を話しても聞いてくれない状況になりますので、なるべく早めに話をすることが必要です。

体験者の言うように、相手がなぜそうなってしまったか、そして相手の尊厳というものを最低限守った話し合いを心がけ、何でも聞いてあげれる環境を目指しましょう。

それが出来るようになれば、相手をその状況から脱出させてあげる方向性も見えてくるでしょうし、相手の気持ちも分かってくるはずです。

ニートの兄弟は決して放っておいたりせず、会話ができる環境を続けていけるように心がけてください。