問題社員への対応を体験談から学ぶ

今回紹介するのは、問題社員に悩まされている方に知ってもらいたい、問題社員への対応についてです。

問題社員というものは、考えれば考えるほど悪い方向へ向かって行く傾向があります。

同僚にしても後輩にしても、また経営者にとっても大変やっかいな問題ですが、解決する道は必ずあります。

そんな問題社員への対応と、大切な考え方を今回の記事では紹介していきたいと思います。

最初に同じような悩みを持っていた体験談をご覧いただき、その後対応と考え方を紹介していきたいと思います。

体験談の方も、同じような悩みを持っているあなたからすれば、非常に参考になるものになっていますので、必ずご覧ください。

問題社員を解決した体験談

問題社員への対応

私は40代のサラリーマンです。

職場に、気に入らないことがあると怒鳴り散らすモンスターのような50代後半の男性がいて、その方に対してはみんなが腫れ物に触るような扱いをしていました。

しかし、無理なノルマを経営者から課されてヘトヘトになりながら働いている同僚にお構いなく、毎日6時に帰宅しています。

部内の会議には参加することもなく、部門で課せられている営業目標も知りません。

そんな彼をどうにか戦力化しようとあれこれお願いをしてみるのですが、「なぜ、俺がやらなければならないのか」「他の奴がやればいい」といって取り合ってもらえません。

そこで、営業会議で、営業部門に小チーム制を取り入れて、3名1組が連帯して評価を受けるチーム分けをしました。

彼のチームには新人の営業マンと産休予定の女性社員を加えて、彼がリーダーとしてチームを率いてもらうことにしました。ここには、営業部門の秘策がありました。

問題社員の排除

彼は社歴が長いため、すでにたくさんお客様がいます。

その中で、彼が面倒臭いと考えているお客さんは無条件に新人の営業マンが引き取り、彼はうまくやれるお客様だけ相手をするという方針を採用しました。

産休間近の女性は、バックオフィス業務に専念し、実質モンスター社員は自宅から直行直帰できるような体制になりました。

新入社員である営業マン、2年でモンスターの彼のお客を根こそぎ頂戴することができます。

したがって、実質定年までの2年を待てば、売上高トップの営業マンになれるかもしれないわけです。

産休間近の女性社員にとっても、モンスターの情報は扱いますが、面と向かって話されることはないため、ストレスを感じることは少なくなりました。

会社自身も、営業先からは直帰する体制を構築しているため、彼は週に2回程度会社に来ればいいという立場になりました。

彼自身も給料をもらいながら、直行直帰の仕事をしていて、面倒なお客様を新人の営業マンに担当させているわけで、退職までマイペースで仕事ができるメリットがあります。

問題社員への正しい対応法

体験者の考える対応

現在では、彼の退職も目の前にせまり、最近はとても平和な時間が事務所に流れています。

彼が退職間際でしたので、直行直帰を許し会社に寄らなくていい働き方を提案するという方法をあみ出せました。

仮に、モンスター社員が40代であったならば、このアレンジメントはできず、もっと過激なアプローチ、すなわちパワーハラスメントでイエローカードを与え、産業医の診察を受けさせるといったアプローチになったような気がします。

パワーハラスメント問題は、会社の評判を落とす可能性が高く経営者は表面化を恐れるのですが、モンスター社員のパワーハラスメントを放置しておくことが他の従業員のうつ病発症につながるリスクもあります。

人事部と法務部が一緒になって、対策を練ることになったと思います。

モンスター社員を出勤させなくするための理由を探すために、数ヶ月の期間に渡り問題行動が起きるのを待ち、警告を与え改善の機会を与える必要があるわけです。

その一方で、パワーハラスメントと認定するためには、会社でパワーハラスメントと感じた社員の声を拾い上げる仕組みを整えるとともに、パワーハラスメントを防止する研修会を定期的に開くなど、これはこれで大変労力のかかることです。

私の勤め先では、現時点で、このような対策をするのは正直難しいのではと考えています。

問題社員への対応で大切な事

程度の差はあれこそ、どの職場にも問題社員と言うものは存在します。

その問題社員にどう対応していくかと言うのが問題になりますが、今回の体験談から学べる事は多いように思えます。

状況こそ今回の体験談では、定年間際と言う状況でしたが、対応としては少し工夫すれば中堅にも適用できるのではないかと思います。

こういった事態で一番大切なのは、問題社員に好き勝手させる状況を無くしてしまう事です。

そして好き勝手されるのとさせるのを区別する事も非常に重要になります。

今回の体験談の対応でも、直行直帰といった好き勝手されてるようで、そういう風に仕向けています。

職場の意図と相まって好き勝手されているのは大変問題になりますが、好き勝手されているように仕向けるのはすごく大きなポイントになります。

こういったタイプは、何を言おうが屁理屈で返される恐れがありますので、こっち側で動きをコントロールしていくのが大切です。

自分勝手と思われる行動も、こちら側でコントロールすれば、それ以外の行動もコントロールしやすくなりますし、何より他の社員に不満を持たせずに済みます。

そしてコントロールしやすくなれば、体験談の様にこちらに有利なメリットを持たせることも可能になります。

問題社員に好き勝手させると、全てが向こうのペースになってしまい、口論するたびに向こうのペースになってしまいますので、それがなくなるだけでもすごくメリットはあるはずです。

全ての社員は使い方次第という考えは昔からありますが、この事はまさにこれに当てはまります。

何よりあなた、もしくは他の社員にとっても、イザコザが無くなるだけで大きなメリットになるはずです。

全ての社員をひとつのルールに縛るだけが職場の雰囲気作りではありません。問題社員には問題社員への対応が一番うまく行く事だってあるという事を認識していくことが大切です。

問題社員というものが、今回のような社員だけではないかもしれませんが、そんな社員にも扱い方があるという考えを持つことが大切な事です。

その社員だけにとらわれ過ぎず、かつ野放しにしない事が一番の対応になるかと思います。