母親と合わないという悩みには、こんな意外なところに原因があった

母親との関係に悩んだ体験談

母親と合わない生活

私は3人兄弟の真ん中っ子として生まれました。

幼少の頃は3人仲良く一緒に遊んだものですが、小学校に上がった頃ぐらいから、姉と弟ばかりが仲良く、私は弾き出されるようになりました。

どちらとも年が近い真ん中っ子は兄弟の輪から浮いてしまうというのは意外とよくある話のようです。
その分外に友達が多く、門限を破っては玄関に鍵をかけられ外に立たされる。そんな子供でした。

母はそんな私を理解し難く思っていたようで、事あるごとに平手打ち付きのお説教を聞かされていました。

母は、優等生体質の姉の話は心から楽しそうに聞き、甘えん坊の末っ子長男である弟には、その日の出来事を自分から根掘り葉掘り聞いていました。

私は母に自分の話も聞いてほしくて、姉や弟の話が途切れた時を見計らっては懸命に話したものでしたが、母の態度は決まって素っ気なく「あんたの話はよく分かんないわ。」の一言でした。

今思えば姉や弟の話の合間に詰め込んだ話し方を慌ててしていたので、話がまとまっていなかったのです。

それに対して母が質問してくれるようなことはありませんでしたから、懸命に話しても失笑でおしまい、ということがほとんどでした。

そんな母との関係は思春期を迎えるにつれどんどん悪くなりました。話を聞いてくれない母に、私は何も話さなくなりましたが、母にとっては、それは私の反抗のように思えたようです。

その上母と私は考え方も大きく違っており、何でも自分で経験したいタイプの私は、言っても聞かない偏屈な娘として母から敬遠されるようになりました。

大人になってからの関係

時が流れ、私は結婚、出産、離婚を経験。離婚後実家に身を寄せました。

すると母は、私の子育て全てに口を出すようになりました。そして決まって「それじゃ駄目だ」「あんたが全部悪い」「あんたがこんなだから孫がダメになった」と、私を責める発言を繰り返すようになりました。

子供が言葉を理解し、母が私に言っていることを真似るようになったとき、いよいよ限界と感じて引っ越しをしました。

引っ越しの際にも母は、絶縁するだのお前だけ出ていけだのと私を罵りましたが、とにかく母との間に距離が欲しかった私は引っ越しを強行しました。

そして途端、悪化の一途を辿っていた、私のアトピーは薬を使うこともなく改善し、気持ちの落ち着きも取り戻しました。

母との関係は今後も改善しないでしょうが、日常的に罵られることのない距離、普段は忘れていられる距離、ある意味他人よりも遠いこの距離感が、私と母との間には必要なのだと思っています。

思えば離婚の時に、無理してでも実家に帰るべきではありませんでした。

距離感があったために、結婚時は母とはうまくやっていたのです。実家に帰ってから、母は私を支配しようと躍起になりました。

合わない母親への対処法

体験者の考える対処法

どんな相手とも程よい距離感が必要だと思います。友人であれ、恋人であれ、自分以外の人間との間には必ず大なり小なり距離があるはずです。

私は幼少期から、割とほったらかしにされていたこともあって、いざ母から何か言われるとその言葉に囚われてしまう傾向にあります。

せっかく母が私に向き合ってくれたから、しっかりその言葉を理解したい、そうなりたいと思ってしまいます。

ですが、母が私に発する言葉は否定の言葉ばかりです。母の言葉を受け止めれば受け止めるほど、私は苦しんでしまうのです。

でも私はそんなにダメなところばかりの人間ではない。失敗は多いけど、良いところだってちゃんとある。そう自分に言い聞かせ、母の言うことが全て正しいという基準を捨て去ってみれば、答えはシンプルでした。

ちゃんと自分で自分を認めてやり、母とは適度な距離を保つ。お互いに気を遣って接する程度の距離を保つことが、母との関係を良好に保つ秘訣でした。

合わない母親への正しい対処法

人は親子だとしても、兄弟だとしても成人し、人格が確立されていくと、どうしても合わない状況は生まれてしまいます。

その時にどういう対応をするかによって、今後どういう関係になっていくのかが左右されます。

もちろん自分の事ばかり考えて行動してしまえば、相手に与える印象は決して良い方向へは向かず、最悪疎遠になってしまうことだってあり得ます。

家族にしても、会社の同僚にしても合わない相手に接する際の自分の行動には、絶対に気を付けなければならない事があります。

自分自身の感情としては、合わない相手に対して、私は絶対に間違っていないという思いがあると思います。

しかしそれは相手も同じでしょうし、世の中の多くの人は自分が間違っているなんて思ってもいないと思います。

物事にはいろいろな方向からの見方があり、その様々な考えによってどちらも正しいという状況はよく存在します。要はすれ違いです。

世の中の人間関係の問題の多くは、この擦れ違いから起きています。話し合えば解決するようなことでも、一度相手に不信感を持つと、話自体も擦れ違い話し合い自体をしなくなります。

そして関係は拗れていってしまうのです。まずはこの、相手も何かしらの考えがあって行動しているという事を頭に入れておかなければなりません。

相手の考えを理解しようとするのではなく、何かしらの信念に基づいての行動なんだろうなと考える程度で大丈夫です。

そして、親にしても同僚にしても、人間関係の問題で気を付けなければならない事はもう一つあります。

上記の事をちゃんと意識したうえで、相手に対して不満な態度を出しすぎないようにするという事です。

確かに不満な相手に対して、その感情を表現しないという事は、我慢しているという風に考えてしまうかもしれませんが、一番大切なのは自分自身のストレスを溜めないようにすることです。

相手への不満をあらわにしてしまうと、相手も自分に対して更に対立しようとしてきます。これは当たり前の話ですが、相手から嫌な態度をとられれば、その理由が何であれ誰でも腹が立つはずです。

こうなってしまえば、最初の問題が何にしても、お互いがお互いの行動に腹を立てる子供のような喧嘩になってしまいます。

そうなればもう解決も対処法も何もあったものではありません。このように相手への態度というものは、問題をどんどん大きくしてしまう悪循環を生んでしまいます。

今後も付き合っていく相手ならば、不満を態度で表すのではなく、しっかりと言葉で言わなければなりません。言葉で言えないからといって決して態度で表してはいけません。

結局はそれが、今後の自分自身のストレスを溜めないようにする付き合い方になります。

今の感情を先行させるのではなく、今後の事も考えて冷静な態度をとれるようにしましょう。