うつ病の原因で家族に関わるものとは?体験談から学ぶ

今回は、うつ病についての原因と家族の関わりについての体験談の紹介です。

うつ病を発症する原因には様々なものがありますが、その中で家族に起因するものを考えていきたいと思います。

家族がうつ病になると、対処も大変ですが身内の事とというのもあり心配の度合いも大きくなってしまいます。

一番近くで見てきた家族だからこそ、うつ病を発症した家族には何とかしてやりたいと心から心配するものです。

では、そんなうつ病の原因と、もし発症してしまった場合の家族の在り方、そして再発してしまわないような関係の在り方とは何なのかを体験談から考えていきたいと思います。

まずは体験談をご覧いただき、その後うつ病の家族に関わる原因を考えていきたいと思います。

うつ病を発症した家族の在り方を考えた体験談

私の身内に、息子がうつ病になりひきこもりとなっている家族がいます。

そこには息子が二人いて、長男は進学校に通う自慢の息子で、おばさんは会うたびにいつも息子の自慢をしているような人でした。

そして、次男はどちらかというとやんちゃなタイプで勉強もそこまで得意ではないタイプの子でした。

私たちはいとこ同士で近所に住んでいたことから小さなころから二人ともよく一緒に遊んでいたし、二人のことをよくわかっていると思っていました。

次男の方は中学生になり、たしかにちょっと素行の悪い子たちとも付き合うようになっていましたが、私たちと会うと相変わらずいい子で昔と何ら変わらないままでした。

しかし、両親からのプレッシャー、長男との比較にきっと耐え切れなくなったんだと思います。

長男が有名な大学に合格し両親が狂喜乱舞で周りにも自慢していたのを私も覚えています。
大学進学を期に長男は家を出て、次男と両親の3人での暮らしとなったあたりから次男の様子がおかしくなりました。

さらに、おばさんたちの様子もなんだか少しずつ変わってきて、なんといっていいかわかりませんが家に行くたびになんとなく淀んだ空気がいつも流れているというか、それまでのような明るい家ではなくなっていました。

しかし、そのころはその一家が親戚のだれにも相談せず隠し通していたので私たちも無理に聞くことはしませんでした。

そんな日が半年ほど続き、ある日おじさんとおばさんが家にきて急に泣き出しました。

話を聞くと、次男がひきこもりになって最近ではものに当たったり両親に手をあげたりするということでした。

おじさんとおばさんは世間体もあり今まで誰にも相談できずにつらい想いをしていたと泣きはらしていましたが、もう彼らにはどうすることもできないので私に何とかしてほしいとのことでした。

たしかに小さなころから彼らのお姉さん的存在として面倒見てきていたので今回もなんとか助けたいと思いましたが、なかなか簡単ではありません。

とりあえず、私と一対一で何度も会話を交わし、今では病院通いをしてくれるとこまでやっとなりました。

うつ病を発症する原因には、様々なものがありますが、今回の体験談で言うならば、急激なストレス、環境の変化、家庭内の問題などがあげられると思います。

そしてうつ病を発症しやすい人としては、気さくな人、人当たりの良い人、状況が良く見えている人などがあげられます。

そういった事を考えれば、普段から状況は良く見えていて、その上場の雰囲気を壊さないように気を使っている人というのが発症しやすいという事が分かります。

その上体験談では、兄との格差を感じる弟と、その格差で感じる弟の気持ちを考えられなかった両親が主な原因と考えられます。

うつ病で難しいのは、発症しやすい人、つまり今回の体験談で言うならば弟の立場の人が気を使って、普段はストレスを感じているように見えないという事です。

家族という立場からしてみれば、そんな弟の気持ちを深くまで考えてあげなかった事が原因となってしまう事です。

周りに変な気を使わせない様にと気を使っている人こそうつ病を発症しやすい傾向があります。

そう考えるならば、人当たりが良くいつもニコニコしている人であったとしても、そういう人こそフォローが大事だという事になります。

しっかりと話を聞いてあげる、お節介かもしれないけど心配する気持ちを忘れない、こういった基本的な対処が一番大事になります。

そして仮にうつ病を発症してしまった場合ですが、その後のフォローでも同じことが言えます。

自分達が作ってしまったその雰囲気の中で、本人はストレスを感じてしまっている訳ですから、まずは自分たちの非を認めた上で、相手の苦悩を理解しようとする気持ちが大事になります。

体験談で言うならば、うつ病を発症する前は家族では学歴が一番大事な事だったと思います。その中で弟は、そうじゃないという気持ちもありつつ、兄の事は祝福してあげたいという気持ちもあったはずです。

しかし両親がその二人共を理解する立場にいなければ、家庭内のバランスは一気に崩れてしまいます。

どんあ兄弟であろうと自分達の家族ですから、家族みんなが家族みんなの良いところを理解できるような環境を作らなければなりません。

これは、うつ病を発症する前でも、発症した後でも大事な事です。

ここまで詳しく話してきましたが、要は一番大事な事は、うつ病の家族としての対処・対応としては、どんな環境であろうと家族個人個人の事を理解しようとする心構えです。

そのためには、家族一人ひとりとそれぞれの話をしっかりとすることが非常に大事な事になります。

相手の話を聞かない事には、相手の間違いも指摘しようがありません。もし指摘できたとしても、話も聞いていない相手が改心するとは思えません。

どんな時でも、家族ならばその相手の話に耳を傾けるという事は非常に大事な事です。

子供が悪い連中と付き合うようになったとか、話さないようになったとかは関係ありません。

普段からそういう習慣をつける事が大事な事なのです。

どんなことがあっても家族ですから、諦めるという選択をしては絶対に行けません。

腹が立つことを言われたとしても、家族ですから次の日には話を聞きましょう。反抗的な態度をとられたとしても、家族ですからまずは話を聞きましょう。

衝突があるのは家族だから当然の事です。一番大事なのは、家族がバラバラになってしまう事ですから、いつでも相手の話をしっかり聞くということは、絶対に忘れないようにしていきましょう。