野良猫への対策で行政やその他の方法を体験談から学ぶ

今回紹介するのは、野良猫への対策で悩んだ体験談です。

野良猫は、繁殖能力が高く、増えすぎると様々な問題が発生します。

保健所などの行政に頼るか、もしくは保健所は可哀そうと感じて解決できない方も多いと思います。

今回の体験談では、行政に頼る以外の方法も参考になります。

まずは、体験談をご覧いただき、それを参考にした対策などを考えていきたいと思います。

野良猫への対策を自分自身で考えた体験談

30代主婦です。
今回ご紹介するのは、近所付き合い、特に地域に増える野良猫に関する悩みについての体験談です。

昨今、野良猫による地域への被害は大きく、誰が無責任にえさを与えているのか、など、ひどくなればご近所関係の悪化につながる問題になっています。

猫が好きな人にとっても、野良猫が邪険に思われ、扱われるのはつらいし、猫嫌いの人にとっても、猫好きのご近所と相いれなくなる要因ともなります。

そんな地域のノラネコ問題に対しての解決法を、私の体験談からご紹介しようと思います。

今回私が体験したのは、ご近所で野良猫が増えてきたことによるゴミ漁りトラブル、花壇や菜園などへの野良猫の糞尿被害などの主に衛生トラブルでした。

猫が増えてしまう原因は大きく二つあると思います。

1つは猫の、繁殖能力が非常に高いという生態の問題です。
一対の雄雌から、平均年に二回、4~5匹子猫が生まれるので、一年間で一匹から60匹ほどに増えてしまうことになります。

これを助長させてしまうのが、ニュースなどでお馴染みの、もう一つの問題である「無責任なエサやり」です。

可愛いし、ひもじい思いをしているのが可哀想だから、と、エサを与え続けると他の猫も招き、子猫を生めるだけの栄養を与えてしまいます。

これらを防ぐにはどうすればよいか、昔はすぐに保健所を呼ぶという方法が主流でした。

しかしこの対策が功を奏さなかったのは、現在の野良猫問題の多さに現れています。

倫理的にも「邪魔だから殺せばいい」は問題があり、猫の繁殖力の高さ、捕獲や管理の難しさの前では功を奏さず、ではどういう対策を私が近所で行ったかというと、昨今日本各地で広まりつつある『地域猫活動』(別名TNR活動)です。

この活動は野生で生きる生き物(この場合は猫)の排除ではなく共存を目指し、野良猫を捕獲し子孫を増えないように去勢、避妊手術を施し、再び地域に返し、その猫のエサ、トイレの管理を地域で行い、一代限りの生をまっとうさせるというものです。

野良猫は外の環境の過酷さから、平均寿命は2~5年といわれています。

そのくらいの短い間、野良猫だって必死で生きているんだから、生きていくことを許す寛容さは人間として持ち合わせたいと思ったのが、活動をしてみようと決めたきっかけです。

ただ、それ以上増えないように、極力人間とうまく共生できるように、人間が管理することが必要です。

私の知人が動物保護団体にいて、愛護団体やTNR活動支援などを行う動物病院なども、このやりかたについて詳しく教えてくれます。

動物病院から、身分証明書を提示したうえで猫の捕獲器をレンタルし、猫を捕獲し、自費で数匹の猫の手術を行いました。

そのような活動はまだ地域に広まっていないこともあり、文章を作成し、区長の許可を得て、地域の回覧板にて「地域猫活動にご理解、ご協力を」と呼びかけるとともに、「(手術を行わない)無責任なエサやりをやめましょう」と、看板を作って頂き地域に呼びかけていただきました。

地域の人たちの野良猫への苦情から始まり、猫が保健所に連れていかれて殺されては、たとえノラネコでもつらい、と感じ、個人で始めた地域猫活動ですが、活動を知ったご近所さんが有志で、「捕獲など活動は手伝えないけど…」と言いながら、募金を下さったり、私の近所づきあいもずいぶん変わりました。

私のような地域はまだ比較的、自由にさせてくれるというか寛容なほうだとは思います。

なかには、「手術するだなんて可哀想」と言いながら、エサやりをやめてくれず、猫を増やし続けるご近所さんの説得に難儀している人もいます。

活動にも手術費用や、病院への運搬などの物理的手間、地域に返ってきた後の野良猫の管理など、様々な課題はありますが、猫が地域で幸せに暮らす姿にいやされたり、活動を通して初めて知り合ったご近所さんなどもたくさんいます。

猫の苦情をとなえてきて気難しいと思い込んでいたご近所さんが、猫の生態を説明したり活動の目的を説明すると、意外と協力してくださったり、人間の別の面も見れたりして、猫のための活動というより、地域のため、人間同士の付き合いのための活動だなぁとしみじみ感じます。

地域猫活動から受ける影響は大きく、今まで苦手な人とは距離を置いたりと、視界から排除するばかりでしたが、理解しようとつとめたり、共生の道を探る努力をするようになりました。

手間もかかりますが、ご近所さんから生活へのアドバイスも聞けたり、人間としての幅も広がる活動なので、ぜひ日本全国の地域に広がって、幸せな猫の増加とともに、円滑な近所付き合いが増えたらいいなぁ、と願うこの頃です。

野良猫への対策は、こんな活動もあるのですね。

確かに、むやみに保健所へ連絡するのも気が引けますし、だからといって増えすぎて被害をうけるのも嫌ですよね。

現実的な事を考えればこういう方法が一番よいのかもしれません。

こういった野良猫への対策で考えなければならないことは、いくつかあります。

まず餌やりをやっている人に対しての対策ですが、間違っても直接苦情を言うのはやめましょう。

どんな問題でもそうですが、直接苦情などを言うと、トラブルに発展する可能性が大きくありますので、避けて通りたい行動です。

何事もスムーズに解決しなければ、後々別の問題へと発展してしまいますので注意しましょう。

そして、もうひとつ気を付けなければならないことがあります。

猫の被害を受け続けて、腹が立つからと言って猫へ攻撃を加えるのは絶対に止めましょう。

その行動の真意がどうであれ、周りの人から見たらただの虐待にしか見えません。

あなたの性格を疑われますので絶対に止めましょう。

行動の仕方ひとつで、あなたの行動が善意にも悪意にもありますので、野良猫への対策を行う場合には十分注意が必要です。

行政への相談も効果はあるかもしれませんが、地域猫活動をしている人がいないか探して相談してみるのもいいかもしれません。

直接的な協力は出来ないにしても、自分で出来る対策など教えてもらえるかもしれません。

地域にとって、そしてあなたにとってもなるべくストレスの無い形で、対策を行うようにしてください。