産後クライシスはいつまでなのか?その原因や対策法を体験談から学ぶ

今回紹介するのは、産後クライシスという現象を自覚した方の体験談です。

産後クライシスとは、出産後に急激に夫婦の愛情が冷めてしまい離婚にまで発展してしまうという現象です。

この産後クライシスがいつまで続くのかという事が言われていますが、産後クライシスはそもそもが産後2年以内の現象の事を言います。産後2年以内の離婚率が高いという事ですね。

解決法はネットでもいろいろ言われていますが、今回は、産後クライシスを実感した体験談から、その原因や解決法までを考えていきたいと思います。

産後クライシスを実感した体験談

「産後クライシス」という言葉はメディアが作り出した言葉だと思いますが、近年では夫婦間の問題の一つとしてよくとりだたされ、その言葉は一般的にも定着してきたように思います。

わが家は出産から二年。妊娠期間中、のほほんとネットニュースの一記事として眺めていた「産後クライシス」という言葉が現実のものになろうとは、その頃には予想もしていませんでした。

しかし、その問題は私たち夫婦に訪れました。しかも、それはかなり深刻な悩みとなりました。

私たち夫婦が「産後クライシス」に陥ってしまった原因は、大きく二つあると考えています。
一つは、妻である私の防衛本能からくる攻撃性がとても強くなってしまい、その攻撃が夫に向いてしまったことです。

もう一つは、出産と同時期に転職した夫の仕事が夜勤中心のものとなり、私と子どもの生活リズムと全く違うものとなってしまったことでした。

一つ目の理由にある、「妻の攻撃性が夫に向いてしまう」という現象は、産後のご夫婦ならば少なからず見られるものかと思います。

というのは、多くの動物の「母親」に見られる特徴として、子どもを守るための防衛本能から産後は攻撃性が増す傾向があるようです。

私は里帰り出産だったのですが、出産直後はその攻撃性が実の父親に向いていたのが、自宅に戻ってからはそれが夫に向いてしまいました。

夫の育児のサポートについて物足りなさを感じて、常にイライラして当たる。そんな毎日でした。

二つ目の理由は、私たち夫婦特有のものだと思いますが、私たち夫婦間に与えた打撃はとても大きいものでした。

夫の夜勤勤務というのは心構えが出来ていたものではなく、突然訪れた思いがけないものでした。

慣れない育児に追われながら、ズレてしまった夫の生活リズムにもなかなか慣れることが出来ず、ストレスはますます溜まる一方でした。

夜勤の場合、私と子どもが起きている時間に夫は寝ていますので、育児のサポートを頼みたくても「疲れてるだろうな・・」という遠慮もあって頼めませんでした。

また休日くらいどこか出掛けたかったのですが、夫はお昼まで寝ており、結局は外出せずに終了してしまうことばかりでした。
そういった生活に、私は日々イライラしていたことを覚えています。

そんな私たちでしたが、産後二年経ち、今となっては「産後クライシス」は脱しつつあるのではないかと実感しています。

それは、育児と夫の夜勤生活に私自身が慣れ、少し余裕が出て来たことがひとつと、夫の育児への関わりに対する過剰な期待がなくなり、良い意味で諦めがついたからだと思います。

私たち夫婦の場合は、問題を薄めてくれたのは「時間」でした。
ですが産後クライシスを経験してみて、他のご夫婦に回避策や対処法をアドバイス出来るとすると、二点あります。

一点目は、「ひとりの時間を持つ(夫の皆様へは、奥様にひとりの時間を持たせてあげる)」ということです。

可愛い我が子なのですが、溜まった育児ストレスは子どもと離れない限り解消できないものだといわれます。

夫や近所に住む親に預けるのが難しければ、保育園の一時保育を利用してひとりの時間を持つことをおすすめします。

私は、それを一切しなかったためにストレスで爆発しそうでした。(実際に一時は「離婚だ」と夫に爆発をぶつけました・・)

二点目は、夫婦で話をする時間を持つということです。
育児や仕事で忙しい毎日ですので、座って顔を突き合わせて話をする時間はないかもしれません。

その場合は、何か作業をしながらでも構わないと思います。
ただその場合も、ご主人にお願いしたいことは、何気ない会話でもしっかりと奥様の話に耳を傾けてほしいということです。

育児中、家にこもりがちで言葉を交わす相手がまだ言葉の通じない子どもと夫しかいない状況というのは、考えてみるととても恐ろしいものです。

社会から取り残されるような不安さえ感じながら育児をしている女性はとても多いと思います。ぜひしっかりと奥様の言葉を受け止めてあげてください。

これぞ正に産後クライシスという体験談だったと思います。産後クライシスとは、もちろん女性のホルモンバランスの影響によるものもあるのですが、結局は人と人との関わりにおける気持ちの影響が大きいという事ですね。

決してホルモンバランスなどの身体的な問題だけで起こるものではないという事です。

冒頭でも申し上げましたが、産後クライシスがいつまでなのかということも話題になっていますが、産後の身体的な問題だけではないために、だいたいいつ頃に終わるというものではないのです。

赤ちゃんが生まれて、お母さんの身体的な変化があり、そこに夫婦共同生活という一番のストレスがあることによって産後クライシスが起こるのです。

ですので、夫の協力がもし万全ならば、産後クライシスといった現象は限りなく起こりづらいのです。

夫婦共同生活というものは、相手からそして自分から見て良くないなという行動も、習慣付けばそれが当たり前となってしまいます。

今回の問題でいうならば、赤ちゃんのお世話は当然2人で協力してやっていくべきですが、おむつ替えやミルクあげなど、夫が面倒くさがったとすると、夫の中でそれを続けるうちに、それがいつのまにか当たり前になってしまいます。

夫にとってはいつの間にか当たり前になって行きますが、奥さんにとってはいつまでたっても決して当たり前ではありません。

そういう問題が小さなものから大きなものまで積み重なって、産後クライシスの原因となっていくのです。

働いてきているんだから当たり前というのはまったくもって理由になりません。奥さんも一日中寝る間もなくお世話を続けているのです。

そしてこの事から言えることはもうひとつあります。続けていくうちに習慣となるのですから、面倒くさいと思っている事でも、やり続ければいつのまにか当たり前になるのです。

それを夫婦2人でやればなおさらそれは当たり前の生活となって行きます。

そういった環境で子育てを出来れば、家族全員が楽しい生活を送ることができます。

夫としても、楽してぐちぐち文句を言われるのは楽しい家庭ではないと思います。

それならば面倒くさいことでも、さっさとそれを日常の当たり前にして過ごしやすい家庭にした方がずっと有意義な家庭生活となるはずです。

そうやって当たり前のように素敵な家庭が出来ていくのです。

言葉でいうほど産後クライシスは簡単ではないと思いますが、これまでの事を考えれば、きっと楽しい家庭が気づけると思います。

家族みんなが無理なく楽しい家庭を気付けるよう、面倒くさいの当たり前を心がけてください。