長男の嫁の悩みである介護や同居を避ける方法を体験談から学ぶ

今回紹介するのは、長男の嫁として嫁ぎ、家庭を持った一家の体験談の紹介です。

結婚する前は深く考えませんが、長男の妻となるといろいろな悩みが出てきます。

しかもそれが田舎だと、同居や親戚付き合いなど、もっと複雑な悩みも関わってきます。

長男という立場上、なかなか解決というのは難しい問題ですが、今回の体験談ではちょっと変わった結果になっています。

この体験談をもとに、長男の妻としての悩みの解決法を考えていきたいと思います。まずは体験談からご覧ください。

田舎の長男の一家に生まれた悩み

私の母方の親戚は、都会に住み都会の考えをもっているので、親戚づきあいは冠婚葬祭以外はしなくてもいいのですが、私の父方の親戚は、かなり都心から離れた田舎に住んでいて、20代の私からは考えられないような、古い昔ながらの風習があり、親戚づきあいをものすごく大切にしています。

私も母も、父親の顔を立てて、気の合わない親戚づきあいを我慢して続けていました。

私が嫌なのだから、あちらから見たら「嫁」の立場の母はもっと大変で嫌だったと思います。

私の父は、5人兄弟で、いわば「本家の長男」の立場にあります。幸い私の父は、昔ながらの親戚づきあいが好きではなく、現代的な考えをもっている人です。

都会暮らしの母は、20代前半で職場で出会った父と結婚したのですが、父の父母や親戚は、当然のように同居を勧めてきたそうです。

結婚後、母と父が帰省した時は、こちらが同居するとも言っていないのに、表札に父と母の名前が書いてあったそうです。

父は転勤族だったため、あちらもすぐに同居は無理だと思っていたので、同居を回避するために、父と母は内緒で新居をローンで購入しました。

父の父母や親戚から大ひんしゅくをかいましたが、そうすることで同居は回避できました。

祖父が亡くなり、祖母が認知症になったとき、しみじみ同居をしなくてよかったなと思いました。

介護問題でもひと悶着あったのですが、奇跡的に特別養護老人ホームに入居することができました。

しかし、相続のことでの問題が控えていました。祖母はまだ存命ですが、祖母の家の庭に先祖代々続く墓があるのですが、親戚は本家の父が当然引き継ぐものだと思っていたのですが、私の両親はそこに入るのが嫌で、祖母が認知症になったとき、納骨堂を真っ先に購入していたため、昨年父がそのことを親戚に伝え、「自分はお墓を継がず、財産も相続放棄する」と宣言したため、それ以来親戚づきあいは冠婚葬祭以外は皆無になりました。

お墓は引き継ぐものがいなければ、別の場所に移すことになると思います。親戚に振り回されるのではなく、自分の意思をもって意見を言って行動して、母親の気持ちを優先する父を、私は尊敬しています。

今回の体験談では、父親が現代的な考えをしている点においてだいぶましな方でしたね。

田舎の長男で、実家のしきたりをもっと大事にしている人なら、更に大変だったと思います。

しかし根本としては、解決法を考えるならどちらも同じなのではないかと思います。

その根本とは、夫婦である二人の話し合いが絶対的に必要となる事です。

もちろん実家の事については、トラブルがある以上たくさん話し合っているとは思うのですが、夫婦という関係上お互いが自分の言い分を言って話し合いにならないという状況が多いと思います。

しかし、こういった本当に今後の家庭に大事な話しは、お互いの意見を言い合うだけでなく、お互いがお互いの意見を理解する事が大事になります。

逆に言えば、自分の意見を相手に理解してもらう事が大事です。

言い合いになってしまえば、相手の意見など聞き入れず、反論ばかりしてしまいます。

みなさん分かっていはいるでしょうが、そんな話し合いには何の意味もありません。

自分の真剣な意見を相手に分かってほしいのなら、まずは相手の意見をしっかりと聞いて、その上で自分の意見をしっかりと聞いてもらえる状況を作る必要があります。

言いたいことを言うのは、その時の気持ちでは押さえられない感情ですが、自分の意見を本当に真剣に聞いてほしいなら、まずは相手の意見を真剣に聞かなければ成り立ちません。

何度も言いますが、みなさんそんなことは十分分かっていると思うのですが、その上でもう一度ちゃんと相手の意見は聞くべき問う事です。

その相手の意見をしっかりと聞いたうえで、それに対する自分の意見を言わなければ話し合いはまったくもって無意味となってしまいます。

夫婦の問題だけでなく、他のいろいろな状況で言える事ですが、話し合いとは相手の意見を聞いたうえで自分の意見を聞いてもらう事です。

決して自分の言いたいことを言うのが話し合いではありません。

自分が危機的な状況に追い込まれれば追い込まれるほど、自分の意見だけに走ってしまい、相手の意見を否定しがちになってしまいますので、まずはしっかり相手の意見も聞くように心がけましょう。

それができる頃には、きっと自分の意見もしっかりと伝えられるようになっているはずです。

夫婦と言えど、一人の人間と人間ですから、うまく行くためには相手の意見を尊重してあげるべきなのです。

それを裏返せば、自分の意見を相手が尊重してくれる環境が出来上がりますので、今の自分の感情だけでなく、相手の意見と自分の意見を含めた話し合いというものが大事になってきます。

本当に問題を解決したいと思うのならば、是非そのことを考えて、意味のある話し合いを進めるように心がけて下さい。