今回紹介するのは、社会人としてのマナーで一番大切な事についてです。
このマナーというものが、社会人として出世に関わる一番大切なものと言っても過言ではありません。
しかし、マナーというものを頭で考えていても、通常少しづつ学んでいくしか方法はありません。
今回は、そんな社会人のマナーの中でも一番大切なものを紹介していきます。
マナーというものは、ひとつひとつ身に着けていけばいいものですが、とりあえずは一番大切なものを身に着けて、社会人としての道をスムーズに進めてください。
まずは、社会人として失敗した体験談をご覧いただきます。
このような体験談を客観的に見る事によって、社会人のマナーというものが、また変わった角度で見えてきますので、体験談も是非じっくりとお読みください。
社会人としてのマナーを考えさせられた体験談

忘年会での失敗
それは会社の忘年会での出来事でした。
当時私はある機械部門の設計課長をしていました。課員は25名で内訳は男性が23名で女性が2名で設計業務をしていました。
その忘年会の席に、部長も出席されると言うことで、席の配置などに頭を悩ませていました。
席の配置を決めるのは、社員の席は任意の番号札を渡して簡単に決められるのですが、いざ部長の席はと言うと番号札で決める訳にも行きません。
なるべく中央のみんなが見渡せる場所を選ぶ必要がありました。
そのようにして席も決まり、忘年会が始まりました。
私の席は部長の横になりました。ここから私と部長の関係の悪化の原因が始まって行くのです。
部長といろいろと仕事のことや会社の体制等の話をして行く内、部長から「今日は無礼講でいいから何でも言いたいことを言え」との提案があったのです。
私はここぞとばかりに日頃から仕事の遂行上悩んでいることと、部長に対しての注文や組織上の改善点と問題点などを思いっ切りぶつけたのです。
部長との関係悪化
そしてこの翌日から部長の態度が変わってしまったのです。
私を見る目が変わって来ました。
また、なにかに付けて小言を言われるようになったのです。よほど忘年会での私の発言が頭に来ていたのでしょう。
こんな状態では課内の雰囲気が悪くなり、仕事への影響が出てくることは避けられないと思いました。
「無礼講」と言う言葉を真に受けてしまった私の責任がありましたので、何とかこの状況を打破しなくてはいけないと毎日悩んでおりました。
そこである解決策を思いつきました。
しかし、その時点ではまだ本当に解決出来るかどうかは分からなかったのですが、何とかなるのでは・・との期待はありました。
関係改善への行動
その方法とは、この会社で他部門の部長をしている私の先輩に、この現状をよく説明し私と部長の間に入って頂き、私達の関係改善を計って貰うようお願いをしました。
幸い先輩と部長は同期入社と言うことでお互いの気心も解りあっている間柄とのことでした。
まず先輩と部長が話し合いを持って、ここまで悪化した要因等を話し合われたようでした。
それが終わって、私は先輩と部長の話し合いの場に呼び出されました。
私は自分の不用意な発言をお詫びすると共に、今後の課の運営に部長のお力添えを頂きたい旨をお願いをしました。
部長からは、私も無礼講と言いながら私の発言に腹を立てていたことを謝られていました。
このように物事を解決する方法として他の人の力を借りることもひとつの手段だと思います。
この話し合い以後、私の方から部長にいろいろと相談を持ちかけるように心掛けました。
それと会社での昼食も一緒に食堂へ行くようにして、普段からお互いのコミュニケーションを取るよう努力しました。
その甲斐あってその後、部長との関係は良好に修復されています。
社会人として大切な事

体験者の考える大切な事
今から当時の事を考えると、原因は私の独りよがりの判断で、相手の立場を考えていない発言に端を発しているということです。
従って、人と話をする時には、まず相手がどのような立場にあるのかを考えて発言をする必要があることです。
さらに、相手に不愉快な思いをさせるような言葉や話し方は絶対しないように気を配ることも大切です。
不用意な発言は、人間関係を悪くすることに繋がるので、常日頃から心配りをしておくことが必要と思います。
一旦口に出して発言してしまったものを訂正するのは非常に困難です。
現にテレビなどで報道されているニュースで、最近不用意な発言で責任を取らされて大臣を辞任した事例も沢山見られます。
発言する時には、その話す内容が本当に正当性があるのか、また他の人の迷惑になっていないのか等を充分に吟味して発言して行く必要があるのです。
自分の立場をわきまえ、相手の立場を尊重した発言をすることで、私が起こした過ちは少しでも防げたのではないかと思います。
この事は今後とも心に留めておきたいと思います。
社会人に必要なスキル
社会人になってから求められるものには、仕事の出来や電話対応など様々なものがあります。
その中でも、今回紹介したマナーというものは、社会人として道を歩んでいく上で、非常に大切なものです。
そしてマナーの中でも、自分の発言、そして上司とのコミュニケーションの仕方というものは、一番大切な事です。
上司とのコミュニケーションというと、媚を売ると考えてしまう人がいますが、そうではありません。
今回紹介したコミュニケーションというのは、上司が何を考えているのか、そして自分が何を考えて仕事をしているのかというのを、お互いが理解しあえるようにするという事です。
コミュニケーションをとる事によって、お互いの考えを理解しやすくなり、どのように動くのが会社の為になるのか、その部署の為になるのか、こういった事が分かるようになります。
どんなに満足な仕事をしている人でも、会社や部署への不満というのは、少なからずあるはずです。
それを溜めこんでしまうと、自分自身にストレスが溜まっていきます。そしてストレスが溜まってくると、それが表に現れてきて会社や部署の周りの人との関係にヒビが入ってきます。
こうなってしまうと、お互いの考えている事が分からなくなり、疑心暗鬼になり関係修復が難しくなります。
関係が悪くなると確実に仕事にも影響しますし、何よりストレスが倍増します。
このような事態にならない為にも、上司や同僚とのコミュニケーションというのは非常に大事になります。
決して媚を売るわけではなく、職場のみんながストレスなく仕事を進めるためにも、普段から進んで人と関わるようにしておくことが大切な事です。
ちょっとしたことで、一度距離を置いてしまうと、日が経つうちにどんどん話しづらくなってしまいます。
何かある時こそ、すぐに話をするようにして、相手との距離を保つようにしてください。